NtInsight® for ALM

流動性・金利リスク管理、バランスシート管理のためのALMシミュレーション基盤。
NIA ADR NIA PDF NIA Time Series NIA workspace

NtInsight® for ALM は金融機関の財務シミュレーションを行うシステムです。 銀行・証券業における NII とともに、保険業の MCEV をボトムアップ・アプローチで算出する以上の能力を有します。NtInsight® for ALM は、メガバンクを含む銀行・損害保険・生命保険等の金融機関で採用されています。

究極のシミュレーションモデル

単に VaR を計算するだけならば、基準時点で1回とタイムホライズン時点でシミュレーション回数分だけのマーケットシナリオとクレジットシナリオを生成しポートフォリオを時価評価すればよいわけです。 NtInsight® for Credit Risk も NtInsight® for Market and Credit Risk も基本的な設計はその通りです。

これに対して NtInsight® for ALM は、一般に10年程度の長期間にわたって日次カレンダーベースのマーケットシナリオとクレジットシナリオを相関を考慮しつつ生成する膨大な作業を内部で実行します。 その目的は経路依存の金融商品の振る舞いや財務要因のシミュレーションです。 たとえば単純な貸出ひとつとってみても、将来の市場環境に応じて期限前返済されたり再投資されるならば経路依存するアメリカンオプションの性格を持ちます。 ファンディングをシミュレーションするためにはシナリオに経路依存する資金過不足を計算しなければなりません。

NtInsight® for ALM はまた納税や株主配当あるいは保険配当もシミュレーションしますから、カレンダーベースで仮決算と本決算をシステム内部で行います。 これも経路依存の処理です。 NtInsight® for ALM は静態的な ALM のためにユーザー定義のシナリオ入力機能も有します。

将来の予想財務計数を算出

NtInsight® for ALM を特徴付けるもうひとつの要素は、金融商品を単なるキャッシュフローではなく、仕訳 (T-Account) で処理することです。

傲慢な Ph.D. 保持者や金融工学を過信する人が犯しがちなミスは、利息も元本も税金もお金はすべて同じと考えてしまうことです。 「割引債をニューメレール(基準財)とすればマルチンゲールになるからデリバティブの評価に都合が良い」といった甘い認識でリスク管理を行っている限り、デリバティブどころか単純な債券の売買から派生するファンディング取引すら把握することはできません。 これは1998年の LTCM 事件や2007年6月以降のサブプライム危機と同じ流動性リスクの罠であり、結果として何年かに一度しか起こらない市場急変時に損失事故 (blow up) を起こすわけです。

このため NtInsight® for ALM はひとつのキャッシュフローを典型的には10個もの勘定科目に分解して仕訳する作業を内部で行います。 単純な金融商品も複雑なデリバティブ取引も勘定科目に分解され、必然的に発生する資金取引やトランスファープライシングによる内部勘定取引を派生させます。

作業過程は複雑ですが結果として算出されるのは見慣れた財務諸表や仕訳帳と簿外資産負債の付表になり、ある金融取引からカスケードして派生するすべての金融取引と金融機関に与える影響を一度に把握できます。 いわば金融機関の主計部門と資金部門をシステムに内蔵したようなものです。

大規模システムへの対応

ここまで詳細にシミュレーションするならば、 B/S 科目の変動を確率論的に捉える指標が VaR であり、 P/L 科目のそれが EaR (アーニングス・アット・リスク) となって、リスク概念の整理としては理想的です。 しかもフルバリュエーションであり資産負債を時価評価できますから、 MCEV とそのセンシティビティ概念まで把握できるわけです。

その代償は莫大な計算量です。 NtInsight® for ALM の計算量は NtInsight® for Credit Risk や NtInsight® for Market and Credit Risk を大きく上回ります。 このため多くの金融機関やコンサルティング会社は NtInsight® for ALM で採用した計算手法を不可能ないし実用的でないとしてきました。

当社はここで産学共同研究により2007年当時日本国内最速(世界9位)のスーパーコンピュータを使用して技術的ブレークスルーを行ったのです。(研究の詳細は、当社資料(資料請求)、東京工業大学学術国際情報センターの公開資料、および同センターが主催して 2008年6月11日に行われた先端研究施設共用イノベーション創出事業【産業戦略利用】『みんなのスパコン』 TSUBAME によるペタスケールへの飛翔シンポジウムの資料を参照、当時はNumerical Technologies Altitude® でテスト。)

NtInsight® for ALM は金融機関の必要に応じて単体のPCサーバから数百ノード以上で構成されるグリッド・コンピューティング環境に至るシステム規模をサポートします。 商品性が複雑な保険会社の場合、 NtInsight® for ALM の典型的な導入規模は複数ノードのグリッド構成になります。

お問い合わせはこちら